お日待ちとは、主に檀家さんたちの各家家内安全・五穀豊穣・交通安全を祈念するものです。
その昔は、集落の人々や一族が前もって定めた宿に集まり、前夜から潔斎して日の出を待って拝む民族行事でした。
自然の力にゆだねられて人々が生活をしていた時代、人々は感謝の気持ちをもって自然に接していました。特に、太陽にたいしては信仰深く、「日祭り」が行われました。
これが中世以降、仏教と結びつき「日待」になったと言われています。
太陽神である「日天」(にってん)を祀り、その恵みに感謝し、家運隆盛、息災延命などを祈る行事です。
太陽を「お日さま」と呼び敬う姿は、都会ではなかなか見られなくなりましたが、自然を愛し、感謝する心を持ち、祈りを捧げる「お日待ち」は、現代に生きる私たちが忘れかけていた大切なものを改めて思い出させてくれる機会となっています。
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